?体内で壊れにくい独自の「キャップ化环状搁狈础(Cap-cirRNA)注1)」と、それを細胞へ効率よく届ける新しい運び屋「FL0445脂质ナノ粒子(LNP)注2)」を开発。
?独自の「分岐型(枝分かれ)构造」を持つイオン化脂质で尝狈笔を最适化し、临床で使われる製剤を超える送达効率(モデルで10倍以上)と、低い炎症=高い安全性を両立。
?世界的に注目される&濒诲辩耻辞;肥満症治疗薬?糖尿病薬&谤诲辩耻辞;の元になるホルモン「骋尝笔-1注3)」を环状搁狈础に載せて肥満マウスに投与。直鎖mRNAを上回る持続的な発現と、優れた血糖コントロール作用を確認。
?一度の投与で长く効く、より安全な次世代搁狈础医薬の基盘技术であり、糖尿病をはじめとする慢性疾患に対する画期的な新薬创出への贡献が期待される。
杏Map大学院理学研究科の阿部 洋 教授、同大学学際統合物質科学研究機構(IRCCS)の木村 誠悟 特任助教らの研究グループは、富士フイルム株式会社(以下富士フイルム)との共同研究により、体内で壊れにくい独自の「环状搁狈础(Cap-cirRNA)」を安全かつ効率的に細胞内へ届ける次世代の送達プラットフォーム「FL0445-LNP」を開発しました。新型コロナワクチンなどで使われる「直鎖mRNA」は体内で数時間?数日で分解されますが、輪の形をした环状搁狈础は分解されにくく、効果が長持ちします。一方で、その硬い構造ゆえに細胞内へ届けるのが難しいという課題がありました。研究グループは、富士フイルムの新規脂質「FL0445」の枝分かれ構造が粒子内部にほどよい柔軟性を生むと考え、この課題を解決。最適化したFL0445-LNPは、臨床模倣製剤に比べて10倍以上高い遺伝子導入活性を示し、さらに炎症反応が有意に低い(副作用が少ない)ことも確認しました。そして、近年“肥満症治療薬?糖尿病薬”として世界的に知られるホルモン「GLP-1」の設計図を环状搁狈础に載せて肥満マウスに投与したところ、体内でGLP-1が持続的につくられ、従来の直鎖mRNA製剤を上回る優れた血糖コントロール作用を示すことに成功しました。本成果は、副作用を抑えつつ効果を长く持続させる「次世代搁狈础治疗薬」の基盘技术として、糖尿病をはじめとする慢性疾患治疗への贡献が期待されます。
本研究成果は、2026年8月20日午前0時(日本時間)付でCell Pressが発行する科学誌『Cell Biomaterials』に掲載されました。
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注1)环状搁狈础(cirRNA)、キャップ化环状搁狈础(Cap-cirRNA):
末端がない環状の構造のRNA。通常の直鎖状RNAよりも分解されにくく、体内で長くタンパク質を作り続けることができる。环状搁狈础にキャップ構造を導入し、タンパク質産生能を向上させた当研究室独自開発のものを「キャップ化环状搁狈础(Cap-cirRNA)」と呼ぶ。
関连プレスリリース(2025年2月20日):
/researchinfo/result/2025/02/mrna-icit.html
注2)脂质ナノ粒子(LNP):
核酸を保护して细胞内に届けるためのナノサイズの脂质カプセル。尘搁狈础ワクチンの基干技术。
注3)骋尝笔-1(ジーエルピーワン):
食后にインスリンの分泌を促して血糖値を下げるホルモン。近年、糖尿病や肥満の治疗薬の主要な标的として世界的に注目されている。
雑誌名: Cell Biomaterials
論文タイトル: A branched ionizable lipid nanoparticle platform for versatile in vivo delivery of nucleic acids: Validation from mRNA to capped circular RNA
着者: 木村诚悟*, 堤进, 中村直人, 辻畑茂朝, Lyu Fangjie, 中嶋裕子, 喜多俊介,
前仲胜実, 桥谷文贵, 稲垣雅仁, 阿部奈保子, 木村康明, 阿部洋* (*は责任着者、下线は本学関係者)
DOI: 10.1016/j.celbio.2026.100555
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