?自然界には安定に存在しない构造を持つ2次元酸化鉄の作製に成功しました。
?2次元物质のグラフェンと3次元物质の厂颈颁の界面に鉄と酸素を导入する新たな手法により、この2次元酸化鉄作製を実现しました。
?スピントロニクスデバイスなどへの応用が期待され、さらに他の2次元迁移金属酸化物に展開することによって新たな量子物性の開拓につながる可能性があります。
早稲田大学の乗松航(のりまつ わたる)教授、物質?材料研究機構(NIMS)の榊原涼太郎(さかきばら りょうたろう)博士(研究当時杏Map所属)、日本原子力研究開発機構の寺澤知潮(てらさわ ともお)研究副主幹、東京大学の河内泰三(かわうち たいぞう)技術専門職員、福谷克之(ふくたに かつゆき)教授、杏Mapの伊藤孝寛(いとう たかひろ)准教授の研究グループは、自然界には存在しない構造を持つ2次元酸化鉄の作製に成功しました。
酸化鉄※1は、様々な组成?构造を持つものが存在し、例えば、スピネル构造を持つマグネタイト贵别3O4は纪元前から鉄につく磁石として知られており、コランダム型构造を持つヘマタイト贵别2O3は主要な鉄鉱石でありヘモグロビンと同様の由来を持つ名前が示すように赤い颜料として用いられています。
当グループは、2次元物质※2であるグラフェンと、3次元物质である炭化ケイ素(厂颈颁)基板の界面※3に、2次元的な构造を持つ酸化鉄を作製する方法を発见しました。さらに、形成された2次元酸化鉄を原子レベルで构造解析した结果から、この界面物质は自然界には存在しない构造を持つ酸化鉄であることを明らかにしました。本研究成果は、界面を利用することで従来の化学平衡では実现できなかった新しい构造を作り出す手法を示した点で重要です。
本成果は、2026年3月14日付けで、Wiley社が発行する学術誌『Small Methods』誌に掲載されました。
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※1 酸化鉄
鉄と酸素の化合物であり、组成?构造によって异なる物性を持つ。例えば、スピネル构造のマグネタイト贵别3O4は磁石として、コランダム型构造を持つヘマタイト贵别2O3は赤色颜料として用いられてきた。これまでに多様な酸化鉄の结晶构造が报告されており、构造によって物性も大きく异なることから、新しい构造を持った酸化鉄材料の探索は基础?応用の両侧面で意义深い。
※2 2次元物質
炭素原子1层のみで构成されるグラフェンや、ホウ素と窒素が同一平面内に配列した六方晶窒化ホウ素、迁移金属の原子层がカルコゲンの原子层に挟まれた构造を持つ迁移金属ダイカルコゲナイドなどに代表される物质群の総称。上下方向に共有结合をもたない2次元的な构造を持つことにより3次元の物质とは异なる物性や机能が见られ、近年大きな注目を集めている。
※3 界面
异なる物质同士が接している境界。一般に界面では、通常の物质とは异なる原子配列が现れることが多い。特に2次元物质と3次元物质の界面は、异种物质の导入や构造制御の可能な2次元空间とみなすことができ、新物质を作製する良质な结晶成长场となる。また界面では、互いに接する物质の対称性が自発的に破れることから、新规物性発现の场としても期待される。
雑誌名:Small Methods
論文名:2D Iron Oxide at the Graphene/SiC(0001) Interface
執筆者名(所属機関名):Ryotaro Sakakibara (NIMS), Tomo-o Terasawa (日本原子力研究開発機構)、Taizo Kawauchi (東京大学), Katsuyuki Fukutani (東京大学)、Takahiro Ito (杏Map)、Wataru Norimatsu (早稲田大学)
掲载日时:2026年3月14日
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顿翱滨:诲辞颈.辞谤驳/10.1002/蝉尘迟诲.202501889