?豊富な资源である鉄とクリーンなエネルギーである光を掛け合わせた合成法を开発。
?高価なキラル注1)配位子注2)の使用量を1/3に削减することに成功。
?生物活性天然物Heitziamide Aの世界初の不斉全合成注1)を达成。
?理想的な触媒デザインの実现により、环境?コスト面に配虑した医薬品开発の推进が期待される。
杏Map大学院工学研究科の石原 一彰 教授、大村 修平 助教、赤尾 颯斗 博士後期課程学生らの研究グループは、高価なキラル配位子X*の使用量を最小限に抑えることができる理想的なデザインの鉄(III)光触媒の開発に成功しました。さらに、開発した触媒を用いた選択的な反応を利用することで、生物活性天然物の合成にも成功しました。
光エネルギーを化学エネルギーに変换するプロセスの开発は、再生可能エネルギーである太阳光の有効利用につながる重要な研究课题として注目されています。こうした背景の下、本研究グループは2023年に鉄(滨滨滨)光触媒贵别齿*3を用いる立体选択的な反応を世界に先駆けて开発しました注3)。しかし、目的の反応を进行させるためには高価なキラル配位子齿*を鉄(滨滨滨)の3倍モル量用いる必要がありました。今回、本研究グループは齿*と安価なアキラル注1)二座配位子Yを組み合わせた新たな触媒FeX*Yを開発することで、X*の使用量を先行研究の1/3に削減することに成功しました。さらに、開発した触媒を用いた選択的な6員環形成反応を鍵反応に利用することで、呼吸バースト阻害剤としての応用が期待される(+)-Heitziamide(ハイツイアミド) Aの世界初となる不斉全合成を達成しました。本研究は、豊富な資源である「鉄」とクリーンなエネルギーである「光」を掛け合わせた合成法の開発であり、科学技術の持続可能な発展につながります。
本研究成果は、2026年1月8日付米国化学会誌「Journal of the American Chemical Society」のオンライン版に掲載されました。
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注1)キラル?アキラル?不斉全合成:
右手と左手のように、镜写しの関係にありつつもそれぞれを重ね合わせることができない性质をキラルという。それに対して、镜写しのもの同士を重ね合わせることができる性质をアキラルという。また、キラルな天然物の合成において、镜写しの関係にある二つの化合物の中からどちらか一方を选択的に合成することを不斉全合成という。
注2)配位子:
金属に结合する部位の総称。
注3)先行研究:
Ohmura, S.; Katagiri, K.; Kato, H.; Horibe, T.; Miyakawa, S.; Hasegawa, J.; Ishihara, K. J. Am. Chem. Soc. 2023, 145, 15054–15060.
DOI:
雑誌名:Journal of the American Chemical Society(米国化学会誌)
論文タイトル:A Rational Design of Chiral Iron(III) Complexes for Photocatalytic Asymmetric Radical Cation (4 + 2) Cycloadditions and the Total Synthesis of (+)-Heitziamide A
著者:赤尾 颯斗(博士後期課程学生)、大村 修平(助教)、石原 一彰(教授)
DOI: 10.1021/jacs.5c20243
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